2020/11/06 21:52

こんにちは。東京花市場です。


今回は、芸術の秋キャンペーン第四弾!フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』について

お話したいと思います。



フェルメールは、17世紀に活躍したオランダの画家です。

当時は、イタリアから始まったバロックという美術様式が一般的になりつつありました。

バロック様式は、より動的で、光の対比や色彩の効果が重要とされてきました。

フェルメールも、そのバロック期を代表とする画家の1人です。


フェルメールの絵画は、光による巧みな表現が特徴です。

また、ラピスラズリという青い鉱物(顔料)を使った絵も数々残しており、

その鮮やかな青はフェルメールブルーと呼ばれています。



今回題材にした『真珠の耳飾りの少女』も、そのフェルメールブルーが使われている絵画の一つで、

フェルメールの代表作です。






この少女の特徴である青いターバン、

もともと青い発色をする花自体、数が少ないのですが、

「グランブルー」というデルフィニウムがとても鮮やかな青色だったので(切り花でここまで鮮やかな青は珍しい)

こちらを使用することにしました。





このデルフィニウムは愛知県産のものですが、

デルフィニウムには一重系と八重系のものがあり、愛知県では一重系の生産を得意としています。

こちらの「グランブルー」も、一重系のデルフィニウムになります。




『真珠の耳飾りの少女』は暗い背景にたたずむ少女の姿が印象的ですが、

背景にはカラーの「カンター」という品種を使用しました。

暗い色の花というのもまたあまり豊富ではないのですが、「カンター」は黒に近い紫といった珍しい色をしています。


少女の衣服は、「ジプシー」というアルストロメリアで表現しました。

黄色のような、ゴールドのような、オレンジのような・・この微妙な色彩を表すのに

単色ではない「ジプシー」がぴったりでした。


また光が重要とされるこの作品、

「ラヴィニール+」というバラをアクセントに使いました。

くすみ系の白色で、上品な雰囲気がこの絵画のイメージにとてもよく合っています。






このブーケでは、バロック絵画の特徴とされる色彩、そして明暗を大事にし、

上品で気品のある雰囲気に仕上げました!


是非、より多くの方に手に取って貰えると嬉しいです。