2020/11/18 08:42
こんにちは。東京花市場です。
世界の名画をブーケで表現する”芸術の秋キャンペーン”。
今回、その第5作目が完成いたしましたので、ご紹介いたします!
第5弾として選んだのは、オランダの画家、ゴッホにより描かれた『夜のカフェテラス』です。

南仏アルルの星空の下、人々でにぎわうカフェテラスが描かれた作品です。
この絵について、ゴッホは妹に宛てた手紙でこう述べています。
「ランタンが素晴らしい黄色の光を放ち、店の正面やテラス、歩道、道路を照らしている。
切り妻造りの家々は、星が散りばめられた青い空の下の道が暗がりへ続くように、
暗い青やすみれ色、そして緑色の木が配されている。
この夜の絵には黒は使われていない。美しい青、すみれ色、緑、周辺は淡い黄色と淡黄色の緑を用いた。」
青い夜空と、暗がりに続く道や家々、そこでひと際と黄色い光を放つカフェテラスが、
ポップな色合いながらも、どこか温かい印象を受けますね。
今回のブーケで、夜空の部分に使ったのは
前回フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』でもご紹介した、愛知県産の一重系デルフィニウムです。

前作では鮮やかな青色の「グランブルー」のみでしたが、
今作は淡い水色の「プラチナブルー」も混ぜ合わせて使用しました。
単色だけだとブーケも強めの印象になってしまいますが、この2色を組み合わせることで、
印象派の淡く優しい雰囲気により近づけたような気がします。
また絵画のカフェテラスのように、このブーケで存在感を主張するレモンイエローのダリアは、
「イエロークォーツ」という品種です。

パステル調の黄色系という花色のダリアは非常に少ないですが、
この品種は花弁のシミが目立ちにくく、傷がついても傷みにくいという特徴があります。
それほど大きい品種ではありませんが、その美しい色がさりげなく目を引き、存在感のあるお花です。
星空をイメージした、花束では珍しい色の組み合わせのブーケです。
これからの季節は実際の星空もとても綺麗ですが、是非、家での観賞用に、、、お手に取って頂けると幸いです!